ファンドだのヒルズ族だのと、巷ではカネの話が飛び交っているが、カネで簡単に買えないものもある。
寿命もその一つだ。
ドクター中松こと中松義郎博士(77)が、「寿命が延びて頭が良くなる食事に必要な55の要素」を発見し、10月7日、「イグ・ノーベル賞」(栄養学賞)を受賞した。
同賞は人々を笑わせ、考えさせた研究をたたえるものだ。
「おいしいもの=体に良いもの」か?
研究は素朴な疑問から始まった。
中松博士は、世界中の有名レストランを巡り、42歳から77歳まで35年間の全食事を写真で記録。自らが実験台となり、身体への影響を検証した。
その数はなんと 1万5836枚!
「研究によって、食物の影響は食べた3日後に出ることも分かった。さらに 1日3食より
1食の方が身体に良い」
カツオ、大豆、青のり、赤ジソ……博士が発見した「55の要素」を毎日摂取すれば、144歳まで寿命を延ばすことが可能だという。
「カネ、権力をほしいままにした秦の始皇帝でさえ最後に求めたものは不老不死だった。カネがいくらあっても死ねば意味がない。不老不死とはいかないが、研究の成果を実証するために私は 144歳まで生きる」
と、世間のカネがらみ騒動など、どこ吹く風? 77歳の自分はまだ中年、と言い切る博士は、次元が違うようだ。 |
目次へ
|
|